空間除菌の効果はあるの?グッズの信憑性

空間除菌 という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

インフルエンザの季節など、かなり話題になっていました。

「置くだけで空間除菌」

ということで、それを置いておくことで除菌・消臭されるという製品です。

しかし、最近ニュースになったのは、
「空間除菌グッズ」メーカーに
景品表示法第6条の規定に基づき措置命令を行った
ということ…。

「置くだけ空間除菌」は二酸化塩素を空気中に放出して、
その空間の除菌、消臭される
という製品なのだけれど、
その効果を裏付ける根拠がないということで、
表示の変更などを求める処置命令が出されました。

対象商品は大幸薬品「クレベリンゲル」、
中京医薬品「クイックシールドエアーマスク」など25商品。

販売元の製薬会社など17社に表示変更などを求める処置命令になりました。

「二酸化塩素」自体には、空間中のウイルスや菌を除去し、
カビの生育を抑制し、消臭する働きがある事が確認されています。
しかし、実際生活している空間での効果が、実証されていないようなんです。

密閉された空間なら、効果を発揮するものも、
人の動きや、換気などの空気の循環などがある場所で、
その効果が発揮できるとは限らないのです。

二酸化塩素を使用した除菌製品については、
2010年に国民生活センターも実物によるテストを行ない、

「二酸化塩素による部屋等の除菌をうたった商品は、
さまざまな状況が考えられる生活空間で、
どの程度の除菌効果があるのかは現状では分からない」

という使用上のアドバイスを公開しています。

そもそも、除菌とは、その程度できればその効果が認められるというのでしょうか?

殺菌、除菌はその効果の対象や程度を含まない概念なのです。

消毒は、何か使用する物に付いている病原性のある微生物を、
使用しても害のない程度まで減らすことです。

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この減らす手段として、殺菌するすることもあります。

が、病原性がなくなればよいので、殺菌とはやはり意味合いが違います。

空間を滅菌することは一般家庭では不可能です。
人間の体の中、表面には、体を維持するための細菌や微生物がいっぱいついていますから…

部屋の中も、カビの胞子や微生物が浮遊しているので、全ての菌を滅菌することはできません。

ウィルスやカビなど、体への影響を考えての除菌なのでしょうが、それが良い事なのかも判断しかねます。

老人ホームや保育園など人が集まる施設では、
インフルエンザなど集団で「感染しない」環境づくり
をしていく必要があります。

そのため、こうしたグッズがあれば、
手軽に感染予防ができることもあって、人気が出ました。

必要があるから、購入するのですから、
発売前にその効果の検証もしっかりしてほしいものですね。

今回は、17社に表示を裏付ける合理的根拠の提出を求め、
各社から提出されたものが、密閉空間での試験結果だったわけです。

実際の生活に即した環境での試験で、
効果が認められなかったのは、非常に残念です。

これが、一般的な生活でその効果が認められれば、
「空間除菌」をうたっても、文句がなかったのでしょうね。

私としては、一般家庭では除菌を心がけるのも感染予防には必要なのでしょうが、
体の持つ免疫機能をいたせるように、
適度な運動、バランスの良い食事、良い睡眠を心がけることも必要だと思います。

除菌し過ぎは、かえって免疫力を低下させてしまいます。

無菌状態で育ったマウスは、外の世界では長生きできないないですから。

予防接種にしても、力を弱めたウィルスを摂取して、
体に戦い方を覚えてもらうわけですから、
普段から少ない量でも、菌やウィルスに接することで、
免疫力(防衛力)をつけていくのも大事です。

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